地球に散りばめられて

 

地球にちりばめられて

地球にちりばめられて

 

言語学を学ぶ学生のクヌートが、デンマークでテレビ番組に出ていた「自分で作った言語を話す」Hirukoに会い、旅をする話。Hirukoの言葉は、誰もがふと理解できてしまうようにできていて、そのこと自体がファンタジーのような要素を与えている。

 

Hirukoの故郷は日本を想起させ、未来がたくましい想像力によって描かれているので、この、勝手に今の動きづらい、変わることの想像すらできないような現在が、こんな風に変わるかもしれないというわくわく感がある。 

「行動力のある言語」という感じがする。演劇で、言語によって空間が立ち上がる時を見るような力。

 

とても面白かった。